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[花鳥レポート 2017年 新春号] 2017年は不動産市場は、停滞すると考える。アドバイスをお聞きいただき、正しい判断をしていただきたい。


米大統領選も各種予想に反してトランプ氏が当選した。
日本の株式も下落し、円も円高になると専門家は言ったが、結果はその逆になった。
したがって、私の予想も結果は今年末にならないとわかりません。

〔金融庁も、アパート融資過熱に警戒〕
現在、アパートローンや一棟収益物件の融資は、22兆円である。
2016年(昨年)に入り急に増加しだし、ここ1年は増加の一途である。

昨年10月の時点で、貸家着工が22%増と12ヶ月連続で増え、2008年以来8年ぶりの高水準になっております。
金融庁は、地方だけでなく都市部でも空部屋が増加、これから融資が不良債権になることをおそれております。
地方銀行は全融資の10%、信用金庫にいたっては16%と高いシェアーになっております。
それほどニーズのない所にアパートを建築してしまい、一括借上げによるトラブルも発生しております。
したがいまして、本年はこれらの融資に金融庁のチェックが入り、「自己資金の割合」「借主の属性」「物件の評価と妥当な賃料設定?」など厳しくなり、ローンが受けにくくなる事が予想されます。

ところが、不動産会社はまだまだ強気で、本年も行けると考えている会社も多く、引き続き供給は増加いたします。
今年年末には、これらを専門にあつかったり販売している会社はかなり厳しくなる状況がくると考えております。
したがって、ますます物件の優劣がつき、価値をもっている物件だけが売れていくと考えます。

〔住居用の分譲マンションや戸建建売住宅も停滞〕
新築マンションの最新の数字ですと、昨年11月の首都圏の発売戸数は前年同月比22%減の2201戸で、これは1975年以来の41年ぶりの低水準になりました。
原因は、販売価格の高止まりにつき、買いたくてもなかなか手の出ない価格になってしまっている事につきます。建売住宅も同様な状況です。
所有土地の売却をお考えの方は、高値での価格査定をうのみにせず、気持ち安い?と思う所で短期間に売り切ってください。ズルズルねばっていても上にはいく力は今はございません。

〔ビル市況はどう?〕
ビルは今の所物件にもよりますが、空室率はかなり少なくなって来ております。したがって、全体としてはまあまあの年と考えます。
ただ、2018年にはかなりの大型ビルが都内で次々に完成し、募集を始めますので、古い大型ビルよりテナントの引きぬき営業が活発になると思います。
したがって、本年の需給は悪くないが、賃料のアップは望めない。そんな状況が続くと考えます。
ビル一棟所有の家主も、お客様であるテナントをつなぎとめるためにも、グレードアップなどもしっかり進める必要があると思います。
特にエレベーターホール、エントランス、エレベーターの中は、一番目につきやすい所ですから、しっかり行ってください。

〔金利は上がる方向に動くと考える〕
不動産業者や投資家、住宅購入者すべてこれら三者にとって土地は高い。建築費は高い。唯一の救いは金利が安い事です。
日銀もマイナス金利を導入して、指標の10年もの国債の金利を「0」にして行こうとの考えです。
しかし昨年12月の米国のFOMCの0.25%の金利上げ等が行われ、本年は3回ほどの金利上げが予想されています。
日本とアメリカは国も違うので別とは言っても、日本にも本年後半になると金利上昇の動きがハッキリ出てくると考えます。むしろこの影響は、来年の2018年がより大きくなると考えます。
いままで不動産市況の最大のメリットの金利安が、反転することは不動産市況にたいへん重大な影響をもたらすと考えます。
したがって当社は、2017年は総合的に考えて、不動産市況は停滞すると考えます。

賃貸市況も本年も急に良くなる要素はございません。
しっかりアドバイスを聞いていただき、タイミングを逃さぬ様にして下さい。

〔世界から見た日本不動産はどう?〕
暗い話ばから書きましたが、1つ明るい話を書きます。
先進国などから日本の不動産をながめた時、違った景色が見えて来ます。

 日本は、
 「人種間の対立もない」
 「宗教上の対立もない」
 「政治も安定」
 「平和で教育レベルも悪くない」
 「協調性と忍耐心を持つ国民」

この様な国は、世界の中で少ないのです。
我々があたり前と思っているこの我が国の状況は、混乱の世界の国から見たらとてつもなく良い国に見えております。又、ここ20年ずっと日本人の給料も上がらなかったために、日本はもはや物価が割高な国から普通の国になったのです。だから外国人が日本に来やすくなったと考えます。

したがって、グローバル化の中で、このあたりの日本再評価の動きが出て来たり、日本人の給料が上昇すれば、それなりの場所の不動産は再評価されてもおかしくないと考えます。

2017年も、皆様お一人一人にとりまして良い年になる事を願います。

※当社プロジェクト「ピュア氷川台五番館」は、おかげ様にて契約いたしました。 ありがとう御座居ました。

平成29年 1月元旦 
(有)花鳥<不動産>  代表取締役  齊藤 忠男
 

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