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日本の不動産の本年のポイント

【昨年】
年間を通じて、「コロナ」「コロナ」の一年でした。
昨年の1月頃は中国の武漢ウィルスとの事で、私達にあまり関係ない?と当初は考えておりました。

ところが今日本は、第三波の真直中で、昨年12月17日には、東京都は1日の感染者数が822人になり、その日は国内の感染者も最多の3,214人になり、日本は累計20万人を超えました。米国では1日で20万〜30万人。たいへんな数字です。このまま行けば東京都でも、1日数千人と言う数もあります。

私は、毎日東京都の感染者の数を手帳に書いています。
そして週の合計数も計算しています。昨年12月14日(月)からの週は4,221人でした。ヨーロッパ各国の様な数字になったら「経済」どころではなくなります。
最近の心配は、私が住んでいる市より、毎日の感染状況をスマートフォンで受信しています。「感染経路不明の方」が増大しています。

私は65歳以上で、持病(20年前より糖尿病)のある人は、重症化しやすいとの事で、念のため毎朝体温を測っております。しかし人と会う仕事であり注意しきれるものではございません。
皆様方も、例年の正月気分とはぜんぜん違ったものになっていると思います。

【不動産の現状】
不動産経済研究所の発表によりますと、本年2021年の首都圏の新築マンションの販売戸数は2020年比、31%増の3万2千戸との発表です。東京都23区は30%増。神奈川県34%増。埼玉県48%増。各社昨年はコロナの関係で少し押さえた反動もあるのかと考えます。

東京はより高額化の物件が多く、人気、不人気の差が大きく出ると考えます。
昨年末、広告が入りまして、山ノ手線「目白」駅より徒歩10分。本年3月入居予定物件のこの広告物件は、敷地150坪、10階建て、総戸数34戸。1ルーム〜2LDKのミックスタイプのマンションでした。1Kタイプ(25.60u)=3,398万円。1LDKタイプ(35.20u)=4,458万円。2LDKタイプ(55.53u)=6,998万円。坪単価は410〜420万円での値付けです。やはり総合的に見て高すぎると考えます。

昨年11月のマンション新築物件月間成約数は58%と前月10月の70%より下がっております。
この物件の様に、駅より遠く、単身者用からファミリー用まで入居のマンションは、今後の管理を考えた時、問題が発生すると考えます。

【テレワークの影響】

各企業はコロナ収束後も、「テレワーク」と言う働き方をすべて元に戻す考えではなく、継続する考えの様です。
当社で管理している建物でも、テレワークを考えた時、狭いとの理由で退去された方もおります。

東京都内のマンションが高すぎて手が出ない。このような状況からファミリー層は手の届く郊外や、近県にシフトする動きも見られます。少しでも安くて広いマンションを購入。しかし駅前は商業施設等が整備している。急行や準急の停車駅の駅近物件が今後一層人気物件になると考えます。

今年はコロナの影響を引きずるわけですから、ボーナスや給与の実質ダウンが続くと考えますので、購入者はより一層その目線は厳しくなります。
時間的に余裕のある購入予定の方は、無理して悩みながら決断するのであれば、やめる決断もだいじと考えます。
私はこれ以上価格の上昇は目先ありえないと考えますので、あわてて購入せず、30年~35年ローンの支払いに見合う物件をさがすべきと考えます。

【戸建住宅の人気】
東京23区内のマンションは、高くそして狭いわけです。
したがって少し区内でも、駅より少し遠く(7〜13分)の場所の新築戸建住宅が人気になっています。土地20坪前後、木造3階建で延床30坪の4LDKタイプです。一部屋をテレワーク用として使用できる。自分の自動車も費用なしで停められる。車がない方は家族全員の自転車置き場になり、天気の良い休日は近くの車が来ない所でサイクリングする。安くて健康的な家族のすごし方になります。プランターで草花を育てる事もできる。ペットも室内で数匹飼育する事もできる。

何より元気ざかりの子供達が室内を走りまわったりして出す階下への騒音を気にしなくて良い。マンションだと本来月額3万円(管理費と修繕積立金)の費用が戸建住宅だと不要になる。それでいてマンションの価格より安いのが人気の理由です。
ただし、分譲各社はより売りやすくするために、13坪〜15坪の土地に三階建80u前後の物件をつくり販売もしておりますが、私としましては、マンションと違い、戸建住宅は階段スペースが各階必要になりますので、20坪以上の土地敷地のある物件をお勧めします。

【池袋の店舗の状況】
今回のコロナで、一番影響を受けている業種の1つは飲食業です。
当社が家主様よりたのまれて担当している、ある大手牛丼チェーンの店舗が南池袋にございます。この会社は、池袋にある三店舗を昨年末閉店いたしました。駅前立地のため賃料はそれなりに高い。大学生や専門学校の学生はネット授業のため学校に来ない。
ネット宅配でおぎなっても埋めきれずの早い内の撤退決断と理解します。当社の担当の南池袋店は、継続でホッとしています。
目をこらして、近くのビルを見ると少しずつ影響が広まっています。

本日用事がありまして、ある薬局が持っている池袋駅東口の駅近くの新しいビル(築数年)に行った所、一階はテナントが携帯電話会社に変わり、11階の内、4F、6F、7Fのテナントは退去している状況です。

今回のコロナは、人々の人生や又、各企業に思わぬ状況をもたらしました。来年(2022年。令和4年)の正月は、心から「明けましておめでとう!!」と声をかけ合い、明るく輝く1年にしたいと切に願っております。


2021年 1月吉日
(有)花鳥<不動産>  代表取締役  齊藤 忠男
 

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